副業でアナログ画家をやったら1万円しか稼げなかった

副業でアナログ画家をやったら1万円しか稼げなかった

皆様、お久しぶりです。八色咲夜(@sa_yakusa)です。今回は少し昔話をしようと思います。

今回は私が失敗した、アナログの絵の制作・販売の副業についてお話しします。

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本記事を書いている人;八色咲夜
発達障害(ASD)を抱えるアラサー女性。現在はIT企業(2社目)で仕事に邁進中。ブログを通じて、ASD×女性のライフハックを発信していき、誰かの生きづらさの手助けになればと思います。
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アナログ絵を売る手順と悲惨な結果

結論から言います。私は収益が1万円しか出ませんでした。
絵を売った手順は、

  1. デザインフェスタに出展で1点売却(8000円)
  2. BASEで販売して1点売却(4000円)

になります。

また、私は美大出身でアナログの絵を専門的に学んだ経験がありますが、自分で販売ルートを開拓するのは厳しかったです。なぜなら、美大では「絵の売り方」を教えないからです。ですので、どういうプラットフォームで勝負をすれば自分は勝てるのか?という視点が欠けたまま卒業しがちです。

日本でアナログ画家として食っていくためには案外学歴が必要です。理由は、美術業界が学歴社会だからです。俗に言う東京五美大出身でないと、プロフィールで弾かれてしまうこともあります。また、東京の美大と地方の美大では、身に付くスキルが相当違います。

アナログ画家として成功するには、ギャラリー側から「ウチで展示をして下さい」とオファーされて個展デビューする必要があります。
美大に進学し、ギャラリーに育ててもらう王道ルートに乗れると安心ですが、それができるのは、在学中に戦略的にコネを作れた人か、大手コンペで入賞できた運の良い人に限られます。

多くの人は、この王道ルートに乗れず販路がないのが現状です。
ですので、自分で販売ルートを確保するため奮闘します。
しかし、もがいても上手く行かないことが多いです。

そこで私のケースを見てみましょう。

赤字と病みを引き起こした原因3選

私はアナログ画家を目指して1年間活動をしましたが、辞めてしまいました。
その理由が以下の3点になります。

出展料が高い

まず、絵を売る場所として候補に挙がるのがギャラリーです。
ギャラリーには2種類あり、

  1. ギャラリーがオファーするタイプ(画家は無料で展示できる)
  2. ギャラリーが公募するタイプ(画家が出展料を払って展示する)

多くの人は①に巡り会えないため、②を取ります。
②の公募展に出展する場合は、最低でも2万円+送料が掛かります。なお公募展の場合はテーマがあるので、自分の画風と合っていないと出展すら出来ません。

②で個展を開催するという方法もありますが、場所にもよりますが、最低でも展示料が10万円はかかり、9割の方はペイ出来ないと思われるので割愛します。

余談ですが、出展するのは最初から東京のギャラリーにしましょう。理由は簡単で東京以外の場所で展示をしても、観てもらえないし、展示歴に箔がつかないからです。
同じく制作を頑張っている画家さんとの出会いも見込めません。

東京のギャラリーは「次に売れる新人画家」を常に探していて、公募展も多いです。この手の情報はTwitterにしか落ちてないので、マメにチェックすることをオススメします。そこで相性の良いギャラリストに巡り会えたらチャンスです。

ちなみに肝心のギャラリーの探し方ですが、Twitterの場合、1ヶ所見つけると検索候補にズラッと並びますので、思いつく限り検索ワードを入れると良いです。裏技としては、画家さんの展示歴を眺めて「過去に展示していたギャラリー」をしらみ潰しするという方法もあります。そうすると、何回も出てくる有名ギャラリーの存在に気づくと思います。

また、最近はカフェで展示ができるところもあります。俗にいうアートカフェというモノです。
アートカフェではどうやって展示をするのかについては、カフェによって形態が異なります。私の肌感では、以下の4つのパターンに分かれます。

  • オーナーが好みの画家に「絵を飾らせて下さい」とお願いし、委託販売できるパターン
  • カフェはオマケで実質ギャラリーとして機能しており、公募を募っているパターン
  • カフェがメインで絵をサブで飾っており、店頭でお問い合わせをするパターン
  • なんだか良く分からないけど、絵を販売しているパターン

という感じで、出展料の相場がさっぱり分からないブラックボックスと化しているのが現状です。
1つ言えるのは「カフェに寄ったらついでに絵を買おう」というお客様は、相当レアということです。
本気でアナログの絵を売るなら、ギャラリーへの売り込み方を考えましょう。

イベントで集客できない

絵を観に行く習慣が薄い日本でギャラリーで戦うのは分が悪いということを学ぶと、次はイベント出展を考える人が多いでしょう。

イベント自体の集客率を考えるとデザインフェスタ一択です。しかし、ここにも落とし穴があります。
それは出入り口から自分のスペースが離れていると、お客様来なくて詰むということです。スペースがどの場所になるかは完全に運任せのため、自分ではどうしようもありません。

また、会場のビックサイトは広いので、端から端まで移動するとかなり距離があります。
そのため、お客様の多くは目星の作家さんのところに直行できるようマップを作っています。その道中に自分のスペースがあればラッキーですが、ほとんどが素通りで終わります。

デザインフェスタの次に有名なのは恐らくコミティアですが、こちらは自費出版本を売るイメージが強いです。
イラスト本を作りたくなる気持ちは分かりますが、下手をすると1枚の絵を描くよりコストが掛かってしまいます。慎重に考えましょう。

通販で在庫を抱える

箱を借りるのも割に合わないとなると、最終手段は通販になります。

これのデメリットは、作品が部屋を占有することです。新作を作り続ける一方なのに、既存の作品が売れないとなると、作品がドンドン部屋を圧迫してきます。

視覚的にゴチャっとした部屋で、ひとりもくもくと制作していると、ほぼ確実にメンタルを病みます。そもそも、絵を描くという行為自体が己との戦いです。それをする空間の居心地が悪かったら、健康に良くないことは間違いありません。

私の場合ですが、1枚のアナログの絵を完成させるのに80時間は掛かります。
その間、ひとりぼっちでやっていると、思考回路が自分色に染まってしまい、ドツボにハマった際にどうしようもありません。これを回避するためには、音楽を聴きながら描く、誰かと一緒にもくもく会をすると良いでしょう。

絵を描くことはひとりでできますが、継続して描き続けるとなると話は別です。クリエイターの知り合いがいると切磋琢磨できて、良い相乗効果が生まれます。
ただ作風が似ていると、知り合いが先に売れた時にメンタルが失墜します。そのため、領域や画風が異なるクリエイター仲間を探すと良いかも知れません。

今からやるならデジタル画家が良い理由と方法

総合して考えると「今から絵を描くことを仕事にしたい!」という人には、圧倒的にデジタルの絵をオススメします。
その理由は以下の通りです。

アイコン作成の需要が高い

Twitterを筆頭に、現在はSNSが乱立しています。SNS戦国時代と言っても差し支えないでしょう。
そこで必要になってくるのがアイコンです。「フリーイラスト」「ストックイラスト」「アイコンメーカー」のモノを使用している方も多いですが、「なんかこのテイストの絵を見たことあるな感」は拭い去れません。

そこで狙い目なのが、ビジネス目的でSNSをやっているが、事情があって顔出しが出来ない方に向けてアイコンを作成することです。
オリジナリティのある画風なら、1件実績が積めれば芋づる式に依頼が来ることも珍しくありません。

これについては、私も挑戦したいと考えています。
最初はココナラで集客をし、徐々にプラットフォームから抜け出して受注をしていくというのが鉄板ルートになります。私はポートフォリオサイトがあるので、そこから集客したいと思います。

SNSで知名度を上げよう

依頼を受注するには、当然ながらプラットフォームが必要です。
私のオススメはやはりTwitterです。というのも「Twitterに絵をUPしていたら、描いて欲しいというDMが来た」という話は結構あるからです。イラスト垢を作り、メディア欄にイラストのみを上げるを徹底すれば、立派なプラットフォームになります。

実績ができたら、ポートフォリオサイトを作るのも手です。これは視認性の問題ですが、自作のイラストをズラッと一覧で見れた方が、お客様はオーダーしやすいです。
また、ポートフォリオサイトはWordPressで作りましょう。最初からプロ仕様にしておくと、サイト規約が変更されて、デザインが変わったり、有償依頼を受け付けられない設定になってしまうといったトラブルを回避できます。

実際に導入して良かったソフトと本紹介

デジタルの絵に移行して、私は1年が経ちました。
そんな私の装備は下記の通りです。

  • iPad Air+Apple pencil+ペーパーライクフィルム(お絵描き環境)
  • Procreate(お絵描きソフト)
  • Photoshop(写真加工ソフト)

個人的にはこの装備が最強だと考えています。
iPadの良さは、何より手軽に描けることです。描きたい時に描けるに勝る環境はありません。

Procreateは、買い切りのお絵描きソフトになります。これの強みは.psd(拡張子)、つまりPhotoshop書き出しができることです。これのお陰で、絵の最終調整をPhotoshopで行うことができます。レイヤー分けがしっかりされていればの話になりますが、色の最終調整はPhotoshopでやった方が速いです。

なお、Procreateの使い方の本で『はじめてのProcreateイラスト入門』という本を購入しました。これまでマトモな教本がなかったのでありがたいです。これからデジタルの絵を始めたい方は覗いて見て下さい。

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